老朽化した旧石棺の崩壊は、内部に閉じ込められた大量の放射性粉塵を大気中に再拡散させる巨大な脅威であり続けてきた。この破局的リスクを封じ込めるため、国際社会は巨大な鋼鉄製ドーム「新安全閉じ込め構造体(NSC)」の建設という空前の国家プロジェクトを始動させた。
高さ100メートル以上、幅約260メートルに及ぶこの巨大なNSCは、旧石棺全体をすっぽりと覆い隠す世界最大級の可動式建造物だ。内部は高度な除湿・換気システムで制御され、内部構造物の腐食速度を激減させる設計が施されている。二重構造のシェルが放射性微粒子の外部流出を物理的に防ぎ、万が一の崩壊が起きても汚染をドーム内部に留める防壁として機能している。