胃や腸に単層円柱上皮がある理由とは?器官一覧と国試対策の覚え方

胃や腸に単層円柱上皮がある理由とは?器官一覧と国試対策の覚え方

胃や腸に単層円柱上皮がある理由とは?器官一覧と国試対策の覚え方とはどのようなものなのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

Q1:胃粘膜は強い胃酸に曝されているのに、なぜ多層の「重層上皮」ではなく「単層円柱上皮」なのですか?
A1:胃は単に胃酸から身を守るだけでなく、自身で胃酸やペプシノーゲンなどの消化液を分泌し、さらに自身を保護する中性粘液を持続的に産生・分泌しなければならないからです。多層の重層上皮にしてしまうと、深部の細胞で作った分泌物を効率よく管腔内へ届けることができません。単層円柱上皮という「1層でかつ背の高い細胞」にすることで、細胞内に十分な分泌小器官を確保しつつ、胃液と保護粘液のスムーズな分泌を両立させています。

Q2:卵管上皮と気管上皮はどちらも線毛を持っていますが、組織分類上の違いは何ですか?
A2:卵管上皮は「単層円柱上皮(線毛細胞を含む)」であり、気管上皮は「多列線毛上皮(偽重層線毛上皮)」に分類されます。気管上皮は核が不規則な高さに並んでおり重層のように見えますが、卵管上皮の核は比較的基底側に綺麗に1列に整列しています。両者とも異物や卵子を運ぶ線毛運動を行いますが、組織構築の分類としては明確に区別されるため、試験での引っ掛け問題として頻出です。

Q3:胆嚢の上皮には杯細胞がありますか?
A3:正常な胆嚢の単層円柱上皮には、原則として杯細胞は存在しません。胆嚢上皮細胞そのものが微絨毛を持ち、電解質と水分の強力な再吸収を担っています。ただし、慢性胆嚢炎などで長期の炎症刺激を受けると、腸上皮化生を起こして杯細胞が出現することがあります。国家試験の標準的な正常解剖生理としては「胆嚢は単層円柱上皮で水分再吸収を行う」と押さえておくのが正解です。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。