北部の但馬地方には、古くから語り継がれる有名な教訓が存在する。「弁当忘れても傘忘れるな」というフレーズだ。この言葉は、高度な予報技術が発達した現代においても色あせることはない。
山陰沖から流れ込む湿った前線や低気圧は、中国山地の斜面にぶつかることで上昇気流を生み、短時間で雨雲を凶暴化させる。朝方に透き通るような青空が広がっていたとしても、昼過ぎには一転してバケツをひっくり返したような土砂降りに見舞われることが日常茶飯事だ。城崎温泉や竹田城跡を目指す旅行者は、折りたたみ傘や防水ジャケットを常にバッグへ潜ませておくことが鉄則と言える。