医療用医薬品を処方箋不要の一般用医薬品へ転用する「スイッチOTC」。この仕組みを使えば、いずれタケプロンも市販化されるのではないかという期待は強い。
しかし、厚生労働省の専門部会における議論は慎重な姿勢を崩していない。2026年の最新検討会でも、プロトンポンプ阻害薬(PPI)のOTC化には強い懸念が示されている。
懸念の筆頭は「胃がん症状の隠蔽(マスキング)」だ。強力に胃酸を抑え込んで痛みを取り除いてしまうため、早期胃がんのサインを見逃し、発見が数か月単位で遅れる危険性が指摘されている。さらに長期間の自己判断服用による腸内環境の変化や骨折リスクなども議論の的に挙がっており、スイッチOTC化のハードルは極めて高い。