結婚当時、一部メディアでは家族の反対があったのではないかと噂された。松たか子の父は、歌舞伎界の重鎮である二代目松本白倖。伝統ある歌舞伎の家に生まれ育った娘が、ロックやポップスの最前線で活躍するギタリストと結ばれることに対して、父親としての葛藤があったのではないかと推測されたのだ。
だが、月日の経過とともにそうした懸念は杞憂であったことが明らかになる。孫が誕生して以降は、家庭内の空気もより和やかなものへと変化していった。伝統芸能を守る父と、現代音楽の世界を生きる夫。一見すると真逆に思える二つの世界だが、表現者としての深いリスペクトが根底にあるからこそ、かえって強い家族の絆が育まれていったのだ。