「世界中を探しても、これほどショコラに対して情熱的な顧客が集まる場所は他に存在しない」。パリの老舗メゾンを率いるグランシェフが感極まった様子で語る言葉が、このイベントの本質を物語っている。1フロアでの売上高が数十億円規模に達するジェイアール名古屋タカシマヤの会場は、業界関係者の間では「ショコラティエたちの聖地」として知られている。
単に高い売上を叩き出すからだけではない。客層の目が極めて肥えているのだ。どの産地のカカオ豆が使われているか、どんな発酵プロセスを経ているかまでを熟知したファンたちがシェフと対話し、敬意を持って一箱を選び取る。この熱狂的な相互作用こそが、世界の名匠たちに「名古屋限定のスペシャルラインナップ」を作らせる強力な動機となっている。