奥多摩エリアにおいて「日帰り温泉のおすすめ」を挙げるとき、真っ先に名が挙がるのがもえぎの湯です。しかし、奥多摩温泉もえぎの湯の混雑状況は、首都圏の日帰り入浴施設の中でも群を抜いて極端な偏りを見せます。その最大の要因は、御前山や大岳山、雲取山などの下山ルートが奥多摩駅周辺に集中しているという地理的特性にあります。
登山客が山を下りて駅へと集結する土日祝日の14時00分から17時30分頃にかけて、館内はキャパシティの上限に達します。浴室内はもちろん、脱衣所のロッカー待ちが発生するレベルに達すると、受付で入場制限が敷かれ、奥多摩もえぎの湯の整理券と待ち時間がアナウンスされます。紅葉シーズンの11月や大型連休ともなれば、番号札を手にした利用者がロビーや屋外テラスに溢れ返り、待ち時間が60分から最長120分に及ぶケースも珍しくありません。
一方で、平日の昼間や悪天候の日には打って変わって静寂が漂い、渓流のせせらぎに耳を澄ませながらゆったりと湯浴みを楽しめる時間帯が存在します。「いつ訪れるか」によって満足度が180度変わる施設であるという認識が不可欠です。