作中で突如として旅の仲間から離脱するグランエスタードの王子キーファ。彼の離脱劇は多くのプレイヤーに強烈な喪失感と戸惑いを与えました。そこから派生したキーファとオルゴ・デミーラの同一人物説がこれほどまでに信憑性をもって広まった背景には、ファンを唸らせる複数の「状況証拠」が存在していました。
ネット上の考察コミュニティや当時のゲームフォーラムで挙げられていた主な根拠は、以下の5点に集約されます。
- エスタード島だけが世界で唯一封印されなかった不自然さ:オルゴ・デミーラは全世界を完全に封印したはずが、なぜかキーファの故郷であるエスタード島だけを見逃している。故郷への情が残っていたからではないかという推測。
- ユバール族の儀式と偽りの神の関連性:キーファが残ったユバール族は「神を復活させる儀式」を司る民である。オルゴ・デミーラは後に「神」へと偽装して世界を支配しようとしたため、キーファがその知識を悪用したのではないかという疑惑。
- 魔王の第1形態(人型)のデザイン:オルゴ・デミーラの第1形態が着用しているローブや装飾品、立ち振る舞いに貴族や王族を思わせる気品が漂っている点。
- 「種泥棒」と称された唐突な永久離脱:中盤で突然パーティを抜け、二度と復帰しないという前代未聞のシナリオ展開。育成リソースを奪われたプレイヤーの困惑が「実は黒幕だったのでは」という裏返しの納得感を求めた点。
- 初期プロットにおける没設定疑惑:開発期間が大幅に長期化したPS版DQ7において、納期やシナリオ変更の過程で削られた「没設定」の残滓ではないかという噂。
これらの要素が見事にピースのように噛み合って見えたことから、単なるファンの妄想の域を超え、あたかも「裏設定」であるかのように語り継がれることとなりました。