本場博多味噌もつ鍋の最大の特長は、重厚な旨味がありながらも後味にしつこさが残らない点にあります。市販の鍋つゆでは再現が難しいこの奥行きは、複数の味噌のブレンドと出汁の土台設計によって生み出されています。
家庭で再現する場合、単一の味噌を使うと塩分が尖るか、あるいは甘みが強すぎて単調な味になりがちです。上品な甘みととろみを持つ「白味噌(西京味噌など)」と、発酵のコクと塩味を持つ「淡色合わせ味噌(信州味噌など)」を6対4の比率でブレンドすることが、もつ鍋味噌スープ黄金比の基本骨格となります。
スープのベースには、丁寧にとった鶏がらスープ出汁を用います。水1,000mlに対して鶏がらスープの素(大さじ2)を溶かし、みりん(大さじ3)、酒(大さじ3)、薄口醤油(大さじ1)でベースを調えます。ここにブレンド味噌(大さじ5〜6)を溶き入れます。
さらに、濃厚味噌もつ鍋プロの味に近づける決定打となるのが「隠し味」です。もつ鍋隠し味にんにくは、すりおろし(2片分)とスライス(2片分)を両方加えることで、パンチのある立ち上がりとじわじわ広がる奥行きを両立させます。仕上げに白すりごま(大さじ3)と練りごま(小さじ2)を加えることで、乳化した油脂分を包み込み、スープ全体にとろみと豊かな風味を定着させることができます。