生ハムのバラが崩れる理由とは?1分でプロ級に仕上がる巻き方の極意

生ハムのバラが崩れる理由とは?1分でプロ級に仕上がる巻き方の極意

生ハムのバラが崩れる理由とは?1分でプロ級に仕上がる巻き方の極意について押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。

ネット上の情報では「簡単に作れて何にでも使える万能デコレーション」として紹介されがちな生ハムのバラですが、食品衛生や食材特性の観点から見逃されがちな重大な盲点が2点存在します。

第1の盲点は、お弁当における食中毒リスクと室温放置の危険性です。生ハムは塩漬け・乾燥発酵された保存性の高い食品ですが、日本のスーパーで一般的に流通している「非加熱食肉製品(ラックスハム)」は、水分活性が高く塩分濃度もヨーロッパの本生ハム(3〜6%程度)に比べて低め(約2〜3%)に調整されています。つまり、完全に無菌化されているわけではなく、スライスした断面を素手で何枚も触ることで、黄色ブドウ球菌などの食中毒菌が付着・増殖するリスクを伴います。

特に春から秋にかけてのお弁当に生ハムのバラを入れる場合、調理用の使い捨てニトリル手袋を着用すること、そして強力な保冷剤を必ず添えて「10℃以下」を保つことが絶対条件です。前日の夜に作ってお弁当箱に詰め、冷蔵庫で一晩放置するといった方法は、水分が野菜等に移行して傷みの原因となるため避けるべきです。

第2の盲点は、「薄ければ薄いほど綺麗に巻ける」という誤解です。本場のプロシュートのように向こう側が透けて見えるほど極薄にスライスされた生ハムは、口どけは素晴らしいものの、自立するコシが全くありません。手巻きでバラの形を維持するためには、ある程度の厚み(0.8mm前後)と弾力が必要です。極薄スライスの高級生ハムを使用する場合は、必ず「グラス法」を使って何重にも重ねるか、後述するきゅうりやチーズなどの芯材を抱き込ませる工夫が欠かせません。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。