現代の音楽シーンは、完璧にコントロールされたダンスや歌唱が主流だ。しかし、昭和の歌謡界にあった「生々しいエネルギー」や「予定調和ではない熱量」を、今の若者たちは求めている。彼の初期のパフォーマンスには、荒削りながらも聴き手の心を直接揺さぶる衝動が満ちていた。
また、当時の彼が身にまとっていたタイトなスーツや、ジェンダーレスな衣装も新鮮に映る。Y2Kブームを経て、さらに古い昭和のポップカルチャーに鉱脈を見出そうとする若者たちにとって、彼はまさに「生きた伝説のファッションアイコン」なのだ。レトロでありながら、同時に最先端。この奇妙なねじれが、熱狂をさらに加速させている。