ハイレグが日常のファッションやカルチャーへと深く浸透した背景には、1980年代初頭に世界中を席巻した「エアロビクスブーム」の強い影響がありました。ハリウッド女優のジェーン・フォンダが火付け役となったフィットネス革命は、日本にも瞬く間に上陸します。
テレビ番組では毎朝のようにハイレグレオタードを着用したインストラクターがエクササイズを指南し、街中のスポーツクラブには蛍光色のレオタードにレッグウォーマーを合わせた女性たちが押し寄せました。このレオタードの基本設計こそが、足を自在に動かせる深いハイレグカッティングだったのです。
これにより、ハイレグという形状は「男性に見せるための露出」から「身体を動かし鍛え上げるための機能美」へと認知を変容させました。身体を隠すのではなく、鍛え上げた肉体を誇らしくアピールする――この価値観の転換が、ボディコンシャス(ボディコン)思想と結びつき、バブル期の過激なファッションカルチャーの強固な土台を築きました。