節分の豆まきは、季節の変わり目に生じやすい邪気や災厄を「鬼」に見立てて追い払う宮中行事「追儺(ついな)」に由来します。穀物には生命力と魔除けの霊力が宿ると信じられており、なかでも粒が大きく手に入りやすかった大豆が選ばれました。
豆を使う理由として有名なのが言葉の語呂合わせです。「魔の目(魔目=まめ)」を射る、「魔を滅する(魔滅=まめ)」という厄除けの願いが重ねられています。
ここで重要なルールとなるのが、必ず「炒った大豆(福豆)」を使うという点です。もし生の豆を撒いて地面から芽が出てしまうと、「退治したはずの魔の芽が出る」として非常に縁起が悪いと忌み嫌われました。「しっかりと火を通して炒ることで、鬼の目を射抜いて芽が出ないように封じ込める」という意味が徹底されているのです。
福豆を食べるタイミングは、夜に「鬼は外、福は内」と豆を撒き終え、厄を追い払って福を室内に呼び込んだ直後が最も適しています。神棚がある家庭では、撒く前に一度枡に入れて神棚へ供えておくと、さらに神聖な力が宿るとされています。