インターネット上やSNSのショート動画で拡散されているヘアケア情報の中には、毛髪科学的に見て危険な誤解が紛れ込んでいます。
その代表例が「濡れた髪や半乾きの髪にアイロンを当てると型がつきやすい」という危険な誤説です。髪が濡れている状態で高温の熱を与えると、毛髪内部の水分が一瞬で沸騰し、爆発的に膨張する「水蒸気爆発」が発生します。これによりキューティクルが破壊され、修復不可能な重度のダメージ(不可逆的変性)を引き起こします。コテを使用する前は、ドライヤーで根元から毛先まで100%完全に乾燥している状態であることを徹底してください。
また、「スタイリングスプレーは巻く直前に吹きかけてジュッと音を立てて固める」という手法も時代遅れです。現在の高機能スプレーは、熱を加える前のプロテクト用と、熱が冷めた後の形状固定用で厳密に成分が異なります。正しい製品を用法通りに使うことこそが、美しいロングヘアを長年維持するための防波堤となります。