福岡市地下鉄がかつてない利便性を獲得した最大の要因は、間違いなく福岡市地下鉄七隈線の天神南駅から博多駅への延伸開業にあります。長年にわたり、七隈線は城南区や早良区などの住宅街と天神南駅を結ぶ路線として機能していましたが、天神地下街を約500メートル歩かなければ福岡市地下鉄空港線に乗り換えられないという「徒歩連絡の壁」が最大のボトルネックでした。
この物理的制約を打破した延伸プロジェクトにより、橋本方面から博多駅までの所要時間は従来の約30分から約18分へと大幅に短縮されました。さらに中間駅として誕生した櫛田神社前駅は、キャナルシティ博多や歴史ある博多旧市街へのダイレクトアクセスを可能にし、観光動線の大幅な再編をもたらしました。福岡市交通局の公表資料や移動データを見ても、七隈線の博多乗り入れ以降、西鉄バスから地下鉄への大規模な利用転換が生じており、これが都市全体の交通流を大きく塗り替えた七隈線延伸の真相です。