高級食パンブーム終了の真相|相次ぐ閉店と仕掛け人たちの2026年

高級食パンブーム終了の真相|相次ぐ閉店と仕掛け人たちの2026年

高級食パンブーム終了の真相|相次ぐ閉店と仕掛け人たちの2026年に関する専門家の意見を丁寧に解説いたします。

ブーム崩壊の過程で業界に最も暗い影を落としたのが、乃が美フランチャイズ問題とそれに伴う大量閉店でした。週刊誌報道やFCオーナー有志による告発によって明るみに出たのは、本部と現場の修復不可能な亀裂です。

創業者が退任し経営体制が刷新された後、売上が激減しているにもかかわらず毎月課される高額なロイヤリティや本部推奨資材の仕入れ負担に耐えかねたFCオーナー側が反発。中には店舗売上が全盛期の4分の1に落ち込み、月数百万円の赤字を垂れ流す加盟店も現れました。泥沼の訴訟や合意解除を経て、全国250店舗以上を誇った乃が美の店舗網は半数以下にまで縮小。これが消費者の目に「ブームの終焉」を決定的に印象付ける契機となりました。

現在、業界を形作った主要プレイヤーたちはどのような道を歩んでいるのでしょうか。各社の動向には明確なコントラストが見られます。

「乃が美」は直営化の推進や商品の小型展開(食べきりサイズ)、塩バターパンやジャムなどの商品群拡充により、かつての拡大路線から地域密着の安定志向へと舵を切っています。一方、銀座に志かわ現在の戦略は、独自の「アルカリイオン水仕込み」を武器にしたグローバル展開です。ロサンゼルスや上海など富裕層が集まる海外主要都市へ進出し、日本の繊細な製パン技術をハイエンドなラグジュアリーフードとして再定義することに活路を見出しています。

そして、奇抜な看板で全国を席巻したベーカリープロデューサー岸本拓也現在の動向も見逃せません。食パン一本足打法の危険性をいち早く察知した同氏は、すでに単一食パン専門店から撤収。現在はクロワッサン専門店、揚げたてカレーパン専門店、あるいは地元産小麦や総菜をふんだんに取り揃えた「地域創生型の総合ベーカリー」のプロデュースへと業態転換を果たし、全国各地の商店街再生に軸足を移しています。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。