白亜紀中期の生態系で無敵の強さを誇ったカルカロドントサウルスですが、約9000万年前を迎える頃には化石記録から姿を消します。なぜこれほど強大な捕食者が絶滅に至ったのでしょうか。
最大の要因とされているのが、セノマニアン・チューロニアン境界期に発生した地球規模の気候変動と大規模な海面上昇(海進)です。急激な温暖化と海洋無酸素事変によって陸地が分断され、北アフリカの広大だった陸上環境は劇的に縮小しました。
環境の変化は、カルカロドントサウルスの主食であった大型竜脚類たちの個体数を激減させました。巨大な体を維持するために大量の肉を必要とした大型捕食者ほど、獲物の減少によるダメージを真っ向から受けます。環境変化に適応しきれず、獲物の枯渇とともにカルカロドントサウルス科は衰退し、やがて捕食者の王座を後のアベリサウルス類やティラノサウルス類へと譲り渡すことになったのです。