赤紫蘇で作るジュースは酸を加えることでアントシアニン色素が鮮やかなルビー色に発色しますが、青しその主たる色素は熱や酸にデリケートな「クロロフィル(葉緑素)」です。ここが赤紫蘇と青紫蘇の違いにおける最大の分岐点となります。
クロロフィルは加熱時間が長すぎると、分子の中心にあるマグネシウムが脱落してフェオフィチンという暗褐色・オリーブ色の物質へと変化します。「しっかり煮出して成分を抽出したい」と弱火で5分以上煮立たせることが、ジュースがドブ色に濁る直接の引き金です。また、青しそジュース煮出し時間は沸騰した湯に入れてから2分から長くても3分以内に抑える必要があります。
さらに、苦味や渋みの元凶となるのが「葉の絞りすぎ」です。煮出した後の葉を木べらやおたま、手で強く絞りきると、葉の細胞壁が破壊されてタンニンや雑味成分が抽出液に溶け出します。徹底した青しそジュースエグみ取りを達成するには、葉をザルに広げて自然に滴り落ちる水分だけを回収し、決して無理に圧搾しない冷静さが求められます。