「気合が足りないから飲めない」「慣れれば誰でも強くなる」といった昭和的な精神論は、2020年代半ばを過ぎた現代医学において完全に否定されています。お酒が飲めるか否かは、個人の根性や性格ではなく、生まれ持った遺伝子型とアルコール分解酵素の働きによって100%決定づけられています。
体内に入ったアルコール(エタノール)は、主に肝臓の「アルコール脱水素酵素(ADH1B)」によって、極めて毒性の強い有害物質「アセトアルデヒド」へと酸化されます。このアセトアルデヒドを無毒な酢酸へと素早く分解するのが「2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)」です。
ALDH2の活性力は両親から受け継ぐ遺伝子の組み合わせ(NN型、ND型、DD型)によって厳格に定められており、世界中の諸民族と比較しても、日本人をはじめとする東アジア人(モンゴロイド)は特異な遺伝的偏りを持っています。欧米系(コーカソイド)やアフリカ系(ネグロイド)の人々はほぼ100%が「活性型(酒豪)」であるのに対し、日本人の約4割から44%は低活性型または完全欠損型に該当します。
厚生労働省の生活習慣病予防情報や久里浜医療センター等の臨床データによると、DD型の人にお酒を強要することは、人体に有害な毒劇物を直接流し込んでいるのと生理学的に変わりません。「飲めない」のではなく、「身体の構造上、毒物処理システムが存在しない」というのが科学的な真相です。