選考発表の場において、メディアが最も色めき立ったのが有力スターたちの除外でした。サッカーブラジル代表の落選理由を紐解くと、そこにはアンチェロッティ監督が掲げる明確な戦術思想が存在します。
今大会のメンバーから漏れた代表格が、過去2大会で中盤の要を務めたカゼミーロや、前線で献身的な守備を見せてきたリシャルリソンらベテラン勢です。現地ブラジルの有力紙『Globo Esporte』の報道によると、指揮官は「90分間強度の落ちないハイプレスの持続性」と「トランジション(攻守切替)の初速」を最優先基準に据えたとされます。プレースピードの現代化に伴い、運動量や瞬発力の低下が懸念されるベテランは冷徹に見送られました。
一方で、セレソンメンバーのサプライズ選出として脚光を浴びたのが、ブラジル国内リーグや欧州中堅クラブで急成長した若手実力派たちです。特に右サイドバックやインサイドハーフに起用されたフレッシュな顔ぶれは、守備強度の担保とハードワークを両立できる点が評価されました。個人のネームバリューに頼った過去の選考基準から完全に決別し、コレクティブな機能性を追求した現実的な陣容と言えます。