南京虫の噛み跡は、一度発症すると2〜3週間にわたって強烈な痒みが持続します。「市販の痒み止めを塗っても全く効かない」という声が多いのは、一般的な虫刺され用塗り薬(弱めの抗ヒスタミン成分など)では、南京虫の強烈なアレルギー性炎症を抑えきれないためです。
応急処置としては、患部を冷水や保冷剤で冷やして血管を収縮させ、痒みの伝達を麻痺させることが有効です。患部を掻きむしると表皮が剥離し、黄色ブドウ球菌などが二次感染して瘢痕(色素沈着やクレーター状の痕)として長期間残る原因になります。
根本的な治療には、皮膚科専門医への早期受診が欠かせません。医療機関では、炎症の重症度に応じて「ストロング」から「ベリーストロング」クラスのステロイド外用薬(酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾンやジフルプレドナートなど)が処方されます。痒みが激しく夜間覚醒を伴う場合は、第2世代抗ヒスタミン薬の内服薬を併用することで、痒みの閾値を引き下げて睡眠を確保する治療が行われます。