本作が放送された当時、お茶の間に走った戦慄は今も語り草になっている。新入社員の角田美樹が配属されたのは、誰もが憧れる一流商社。しかし、待ち受けていたのは過剰な雑用や嫌がらせ、意図的なミスへのでっち上げだった。無害なミスが致命的な排斥運動へと発展する過程は、あまりにもリアルだ。
物語の背景にあるのは、職場で横行する陰湿なパワハラだ。ドキュメンタリーと見紛うほどの描写力で描かれた社内の排他性は、従来の爽快なオフィスドラマとは一線を画していた。言葉の暴力やシュレッダーのゴミ撒き、無視といったハラスメントの連続は、観る者の胃を痛めつける。だがそれこそが、現実に苦しむ労働者の声を代弁していたのだ。