両国ちゃんこ鍋おすすめランキングにおいて、常に最上位候補として名前が挙がる「ちゃんこ霧島」。その人気の根底にあるのは、単なる元大関のネームバリューではなく、力士の体作りに直結してきた「食へのストイックな思想」です。
元大関霧島(吉嶺傳廣氏)は、入門当時は小兵と評されながらも、徹底した筋力トレーニングと独自の食事管理によって130キロを超える鋼の肉体を作り上げました。自著や当時の特番インタビューにおいて「稽古と同じくらい、毎日口にするちゃんこの出汁と栄養バランスに命を懸けていた」と回顧している通り、陸奥部屋に受け継がれるちゃんこ鍋には、過酷な稽古に耐えうる滋養と、毎日食べても飽きない深い旨味が凝縮されています。
一般的に相撲部屋のちゃんこ鍋は、あっさりした「ソップ炊き(鶏ガラ醤油)」が基本とされますが、ちゃんこ霧島の看板である「ちゃんこ霧島 陸奥部屋 秘伝スープ」は一線を画します。鶏ガラの繊細なイノシン酸と、豚骨からじっくり抽出したコラーゲン・ゼラチン質を極上のバランスでブレンド。そこに醤油、味噌、塩の合わせ調味を加え、さらに野菜や海鮮のグルタミン酸が溶け合うことで、パンチがありながらも後味は驚くほど澄んだ唯一無二のスープが生み出されているのです。
本場両国で「元大関霧島 ちゃんこ屋」の看板を掲げる同店が、長年トップランナーとして君臨し続ける理由は、この一口目で誰もが納得する重層的な出汁のクオリティに他なりません。