ポインセチアが世界中でクリスマスの象徴として定着したのには、植物学的な特徴と宗教的なエピソードが深く関係しています。
最大の特徴は、「クリスマスカラーの三色」を1株で完璧に体現している点です。
- 赤(苞葉):キリストが流した贖罪の血、神の深い愛
- 緑(下部の葉):エバーグリーン(常緑)が象徴する永遠の命・力強い生命力
- 白(樹液・中央の花):純潔・清らかな心
さらに、ポインセチアの苞(ほう=色づいた葉)が星のように放射状に広がる姿が、キリスト誕生時に東方の三博士を導いたとされる「ベツレヘムの星」を想起させることも、シンボルとなった大きな理由です。
また、メキシコには古くから伝わる「ペピータの奇跡」という民間伝承があります。貧しい少女ペピータがクリスマスイブの礼拝でキリスト像に捧げる贈り物を買えず、道端の緑の雑草を摘んで祭壇に手向けたところ、その草が瞬く間に燃えるような鮮紅の花に変化したという伝説です。この奇跡の物語が語り継がれ、中南米ではポインセチアを「ノーチェ・ブエナ(聖夜の花)」と呼ぶようになりました。
なお、「ポインセチア」という英語名の由来は、1820年代にメキシコ駐在アメリカ公使を務めていた植物愛好家のジョエル・ロバーツ・ポインセット氏が、この植物をアメリカ本国へ持ち帰り普及させた功績に由来しています。