メキシコ北部から国境を越えてアメリカへ渡ったブリトーは、カリフォルニア州サンフランシスコのミッション地区で「ミッションスタイル・ブリトー」へと昇華した。米、黒豆、アボカド、サルサ、サワークリームを巨大な生地で丸太のように巻き上げるスタイルだ。
このムーブメントを全米、そして世界的なファストフード業界のメインストリームへ押し上げたのが、タコベルのチェーン展開だった。手軽でスパイシーな体験を提供することで、国民食としての地位を確立する。さらに1990年代以降、外食産業に革新をもたらしたチポトレ・メキシカン・グリルは、新鮮なオーガニック食材と好みに応じたカスタマイズシステムを導入。「ファストカジュアル」という新たな外食カテゴリーを築き上げ、アメリカ人の食習慣を根本から変えた。