結論から述べると、『ビースターズ』のジュノとルイは最終的に結ばれていません。互いに惹かれ合い、決定的な瞬間まで心を交わしながらも、二人は恋人同士として同じ道を歩む未来を永遠に手放しました。
原作第194話「すべての窓が暗くなるころ」で描かれた最後のデートは、作品屈指の切ない名場面としてファンの記憶に刻まれています。メズミ科の映画を観に行き、種族の違いゆえにお互いの体温や存在感を確かめ合う二人。しかし、夕暮れの街でジュノが切り出した一言は、読者の予想を鮮やかに裏切るものでした。「私たち、今日で終わりにしましょう」――。それはルイから切り出された言葉ではなく、ジュノの側から放たれた決別の一言でした。
そのまま駅の改札前で交わされた熱烈なキス、そしてジュノがルイの口内に指を滑り込ませて残した「一生私のことを思い出して生きていくのよ」という呪縛のような告白。二人の関係は、どちらかが裏切ったのではなく、互いを心の底から愛し敬っていたからこそ成立した「完全な合意に基づく決別」でした。最終巻(第22巻)に至ってもその結末が覆ることはなく、二人はそれぞれの世界へと帰っていったのです。