インターネット上の一部では、「ちゃおスタイルは売れなくなって急遽撤退した黒歴史なのではないか」という誤った憶測が散見されます。しかし、当時の出版・アパレル事業のデータを精査すると、その実態は全く異なります。
第一に、ちゃおスタイルは一時的なブームに終わらず、約8年以上にわたって継続展開されたロングランプロジェクトでした。原宿店だけでなく、全国の百貨店やショッピングモールでのポップアップショップ、公式通販カタログなどを精力的に展開し、小学生向けファッションビジネスの基盤を確立しました。
第二に、ブランドの終息は「事業の破綻」ではなく、「小学館全体のコンテンツ戦略のシフト」によるものです。出版業界全体が紙からデジタルへの過渡期を迎えるなか、小学館は単独のアパレル製造・販売に伴う在庫リスクを縮小し、雑誌本体の付録価値向上や、まんがIPを活用したライセンスビジネスへと軸足を移しました。つまり、ちゃおスタイルで培われた「JSのトレンドを掴むノウハウ」は失敗したのではなく、現在の雑誌付録開発やデジタルメディア「ちゃおプラス」の強みへと正当に継承されているのです。