「4月に基本給が1万円アップしたのに、6月の手取りが前月より減っている」――SNSやマネー相談の現場で初夏に必ず噴出する悲鳴の原因は、日本の住民税が採用している「前年所得課税」という構造にあります。住民税は当年1月1日から12月31日までの所得をベースに計算され、翌年6月から翌々年5月までの12分割で徴収されます。つまり、前年に残業が多かったり、賞与が高額だったり、あるいは扶養親族が減った場合、そのツケが一気に6月給与の手取り削減となって表面化する仕組みです。
手元に通知書が届いたら、以下の4つの主要ブロックを左から右、上から下へと順に視線を動かして確認していきます。
- 所得区分・給与収入(収入金額):前年の総支給額面。源泉徴収票の「支払金額」と完全に一致しているかを確認します。
- 所得控除額:基礎控除、配偶者控除、社会保険料控除、生命保険料控除などの合算値。ここが漏れていると、税金の計算ベースが不当に跳ね上がります。
- 総所得金額(課税標準額):所得から所得控除を差し引いた金額であり、千円未満が切り捨てられます。ここに一律10%(標準税率:市民税6%+県民税4%)が乗じられます。
- 税額控除額:算定された税額から直接差し引かれる超重要項目。ふるさと納税の控除や住宅ローン控除がここに集約されます。
通知書の右下に印字されている「差引納付額」が、あなたが新年度に納める年間住民税の総額です。これを12等分した端数調整後の金額が、6月から翌年5月までの給与明細の住民税欄に並びます。