医療現場の聞き取り調査や実態データから浮かび上がるのは、「意味がなかった」と不満を漏らす患者たちの間に見られる決定的な共通パターンだ。その最たるものが、セカンドオピニオンを「主治医のミスを見つけ出すための捜査」や「自分にとって都合の良い診断を下してくれる医師探しの旅」と誤解している点にある。
後悔を残す患者の多くは、現在の診断結果を心理的に受け入れられず、奇跡的な治療法や副作用のない特効薬の提示を期待して病院を渡り歩く。いわゆる「ドクターショッピング」の罠に陥ってしまうのだ。しかし、セカンドオピニオンの本質は「別の医師の客観的な意見を聞き、現在の治療プランに対する納得感を高めること」にある。目的がズレていれば、いくら受診を重ねても満足感は得られない。
さらに、準備不足も大きな失敗要因だ。受診時に前の病院での検査データや紹介状を用意せず、手ぶらで相談に赴くケースが散見される。データがなければ、新たに相談を受けた医師も判断のしようがなく、一般的な回答に終始せざるを得ない。結果として「高い費用を払ったのに何も変わらなかった」という後悔だけが残ることになる。