肩の筋肉である三角筋は、前部(鎖骨部)・中部(肩峰部)・後部(肩甲棘部)の3つの筋頭に分かれており、それぞれ腕を動かす主働筋としての役割が異なります。ダンベルショルダープレスがメインターゲットとするのは三角筋前部・中部です。
三角筋の筋肥大メカニズムにおいて最も重要な要素は、強い「メカニカルテンション(機械的張力)」を適切な可動域で筋繊維にかけることです。筋電図(EMG)測定の学術データによれば、頭上へウェイトを押し上げるオーバーヘッドプレス動作では、腕が床と平行になるポジション(ボトム周辺)から耳の横を通過するミドルレンジにかけて、三角筋前部および中部に最大級の筋活動電位が記録されます。
三角筋は羽状筋と紡錘筋の性質を併せ持ち、高重量による強い物理的刺激と、中重量・適正回数によるパンプ(化学的刺激)の双方に反応しやすい特徴があります。そのため、単に重いダンベルを無理やり挙上するのではなく、ボトムからトップまで常に負荷が抜けず筋繊維が引き伸ばされ、収縮する全ストロークをコントロールすることが肥大の絶対条件です。