ネット上の解説記事などで頻繁に見られる誤解の一つに、「チョメチョメは最初から性行為を意味するスラングとして作られた」というものがあります。しかし、これは明確な歴史的誤認です。
番組史や当時の関係者証言を検証すると、発端となった『アイアイゲーム』における「××」は、あくまであらゆる言葉に対応するクイズのブランク記号に過ぎませんでした。例えば「昨日の夜、〇〇さんは××(高級レストラン)でディナーを食べた」という無害な文章であっても、パネル上の表記はすべて「××」でした。
山城新伍さんは、無機質な穴埋め問題を面白く演出するために、あえて怪しげな目つきとトーンで「チョメチョメ」と読み上げました。すると、視聴者の側が勝手に「何か淫靡なことではないか」「大人の秘密のことではないか」と想像を膨らませたのです。つまり、言葉そのものが下ネタだったのではなく、「山城新伍の話芸と視聴者の想像力の共犯関係」によって、事後的にエロスのニュアンスが付与されていったのが真相です。