ネット上の掲示板や動画サイトでは、ホーンの合法性に関して極めて危険な誤解が流布しています。特に注意すべき2大トラップを是正します。
誤解1:「切り替えスイッチがあれば余韻(エコー)ホーンも車検に通る」
アリーナIIIなどに搭載されている、鳴らし終わりに「パァーーーーン」と音が減衰していく残響機能(エコー)。この余韻音は「音が一定して連続する」という保安基準に抵触するため、公道での使用は不可とされています。ネット上では「車検時にスイッチをノーマルに切り替えておけば問題ない」「スイッチをグローブボックス内に隠せば通る」といった情報が出回っていますが、これは完全な誤りです。
自動車検査独立行政法人の審査事務規程において、「運転席から容易に操作できる位置に保安基準に適合しない状態へ切り替えるスイッチが存在してはならない」と明記されています。運転席周りに切替スイッチが残っているだけで、たとえその場でノーマル状態にしていても即座に不合格となります。車検をクリアするには、配線自体を物理的に外すか、完全に固定化して車内から操作不能にする措置が不可欠です。
誤解2:「ヒューズ電源から横取りすれば簡単に最強ホーンが鳴る」
大音量を発生させる高性能ホーンは、作動時に1基あたり約4A〜5A、左右2基合計で10A近い大電流を一気に消費します。軽自動車やハイブリッド車など、もともと細い純正ホーン配線しか備わっていない車両にリレーハーネスを介さず直接接続すると、ホーンボタンを押した瞬間にホューズが飛ぶだけでなく、最悪の場合は車両側ハーネスの異常発熱やECU(エンジン制御コンピュータ)の破損事故につながります。最強の音圧を安全に引き出すためには、バッテリーから直接安定した電源を供給するホーン専用リレーハーネスキットの併設が絶対条件です。