SNSや映画レビューサイト、大手掲示板等に寄せられる視聴者のリアルな声を分析すると、評価の分かれ目には明確な境界線が存在します。
否定的なレビューで目立つのは、日常のリアリズムを重視する層からの意見です。「早口で語尾を濁す特有のトーンが耳について物語に入り込めない」「どんなに重いシリアスな題材でも、ふとした瞬間にバラエティ番組で見せる木村拓哉の表情がフラッシュバックしてしまう」といった指摘が散見されます。視聴者が「作品の登場人物」ではなく「テレビタレント・木村拓哉」を先に意識してしまう場合、評価は低落する傾向にあります。
一方で、圧倒的な肯定派が支持するのは「画面を掌握する華と説得力」です。『教場』放送時、ネット上には「鳥肌が立った」「目を動かさずに生徒を射抜く視線が恐ろしいほどリアルだった」という称賛が溢れました。また『グランメゾン東京』では、フランス料理の調理技術を猛特訓し、手元のアップすら吹き替えなしでこなした所作の美しさに対して、プロの料理人や鑑賞眼の肥えたドラマファンから「本物のシェフに見える」「佇まいに嘘がない」と高いスコアが付けられています。
境界線を分けるのは、作品に「市井の凡人のリアリティ」を求めているのか、あるいは「映画的なスケール感と主役のカリスマ性」を求めているのかという、鑑賞者のスタンスの違いと言えます。