化粧まわしの歴史において、ファンの語り草となっているのが「歴代最高額」の記録です。ネット上では様々な噂が飛び交っていますが、公式な報道や関係者の証言で裏付けられた伝説の逸品が存在します。
その筆頭が、第65代横綱・貴乃花に贈られた「ダイヤモンド入り化粧まわし」です。後援者であった産業廃棄物処理企業・真野工業の社長から寄贈されたこの品は、濃紺の西陣織地に純金糸で描かれた星座や地球のモチーフとともに、なんと合計1カラット超におよぶ大粒の本物ダイヤモンドやプラチナが散りばめられていました。当時の報道によれば、その製作費および宝石代の総額は約1億5,000万円。土俵上で身につける衣装としては日本スポーツ史上空前絶後の価格であり、警備上の理由から巡業先への輸送時にも厳重な警戒態勢が敷かれたという逸話が残っています。
貴乃花に次ぐ高額エピソードとして有名なのが、第69代横綱・白鵬の「純金プレート三つ揃え」や、大関・把瑠都に母国エストニアの支援組織から贈られた北欧デザインの特注品などです。近年でも人気横綱や大関が誕生するたび、億単位とはいかずとも3,000万〜5,000万円規模の贅を尽くした三つ揃えが水面下で制作され、角界の繁栄を象徴するモニュメントとして奉納されています。