Q1:飛行機内の気圧変化や宇宙放射線は、お腹の赤ちゃんに影響しませんか?
A1:通常の旅客機が飛行する高度(約1万メートル)では、客室内は0.7〜0.8気圧程度(標高2,000メートル相当)に減圧されます。健康な母体と胎児であれば、母体の代償機能によって胎児への酸素供給は保たれるため、短時間のフライトであれば催奇形性や発達への直接的悪影響はないとされています。また、搭乗時の宇宙放射線被ばく量もごく微量で医学的な危険値には達しません。ただし、重度の貧血や心疾患を抱える妊婦の場合、低酸素環境が胎盤循環不全を引き起こす危険性があるため厳禁です。
Q2:かかりつけの産婦人科医に相談したら「おすすめはしないが、自己責任なら止めない」と言われました。これは許可されたと考えてよいですか?
A2:いいえ、「許可」ではありません。産科医の「自己責任で」という言葉は、医学的な安全を保証できないという強い懸念の表明です。医師法第19条(応招義務)等の観点から、患者の私的な行動を法的に強制制限することはできないため、消極的否定としてそのような表現を取るケースがほとんどです。医学的に太鼓判を押されたわけではないことを重く受け止める必要があります。
Q3:万が一、海外で出産してしまった場合、日本の健康保険(出産育児一時金)は支給されますか?
A3:日本の公的医療保険(健康保険・国民健康保険)に加入していれば、海外で出産した場合でも「出産育児一時金(原則50万円)」や、一部の治療費に対する「海外療養費制度」を事後申請することは可能です。ただし、海外療養費制度は「日本国内の保険診療基準に換算された金額」しか戻ってきません。現地で数千万円の請求が発生した場合、支給される金額は数百万円程度にとどまり、差額の数千万円は全額自己負担となります。