喉を痛めないがなり声の出し方!仮声帯を操るプロの極意と練習法

喉を痛めないがなり声の出し方!仮声帯を操るプロの極意と練習法

喉を痛めないがなり声の出し方!仮声帯を操るプロの極意と練習法の要点を詳しく解説してご紹介します。

現代のボーカルシーンにおいて、がなり声を芸術的な表現領域へと押し上げた最大の功労者はAdoです。「うっせぇわ」や「唱」をはじめとする楽曲群で披露される強烈な歌声は、国内外のボイストレーナーや音声学者からも驚異的なスキルとして分析されています。

彼女の歌唱の核心は、ミックスボイスとの併用にあります。多くのアマチュアが陥る落とし穴は、地声(チェストボイス)を張り上げたまま力ずくで歪ませようとする点です。しかし、Adoの歌唱データをスペクトログラム等で分析すると、高音域のがなり声であっても喉頭(のどぼとけ)の位置が過度に上がっておらず、咽頭腔の空間が広くキープされていることがわかります。芯のあるミックスボイスを基盤として成立させたうえで、ピンポイントで仮声帯を接触させて歪みを付加しているのです。

さらに特筆すべきは、クリーンボイスから歪み声、そして裏声(ファルセット)へと移行する移行速度の凄まじさです。フレーズの頭だけを「ガッ」と仮声帯で引っかけ、母音の伸びでは即座にクリアなミックスボイスへと切り替える。このマイクロ秒単位のオン・オフ制御こそが、Adoの歌い方・がなりテクニックの真髄であり、長時間のステージでも喉を破綻させない防壁となっています。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。