高所作業を行う鳶職や、泥濘地を行軍する自衛隊において、脚絆は単なる防護具ではなく命を守る装備品です。プロの現場では、独自のズレ防止テクニックが確立されています。
鳶職が愛用する作業用脚絆では、安全靴とニッカポッカの裾をどう処理するかが重要です。ズボンの裾の余分なダボつきを全て「ふくらはぎの後ろ側」へ綺麗に折りたたみ、その上から脚絆をタイトに巻き付けます。安全靴の履き口に脚絆の下端を少し被せることで、上空からの火花や小石、粉塵の靴内への侵入を完全にシャットアウトできます。
自衛隊の半長靴(コンバットブーツ)用脚絆では、脱落防止のために上部の締め付けとゴムのテンション調整が徹底されています。近年現場で増えているマジックテープ(面ファスナー)式脚絆の場合、装着時にあらかじめ足首を90度に曲げた状態で貼り合わせるのがポイントです。足首を伸ばした状態で貼ると、歩行時にアキレス腱が伸びた際にマジックテープがバリバリと剥がれてしまいます。屈曲時の筋肉の動きを計算して装着するのがプロの流儀です。