ラミレス監督が就任した2016年当時、横浜DeNAベイスターズは2005年を最後に10年連続でBクラスに沈む暗黒期の中にありました。前任の中畑清監督が植え付けた明るいチームカラーを引き継ぎつつ、ラミレス氏がもたらしたのは「冷徹なまでのデータ分析」と「揺るぎないポジティブ思考」の融合でした。
就任初年度の2016年に球団史上初となるクライマックスシリーズ進出(3位)を成し遂げると、翌2017年にはレギュラーシーズン3位から阪神タイガース、広島東洋カープを敵地で撃破。19年ぶりとなる日本シリーズ進出という快挙を成し遂げました。下剋上を果たしたCSファイナルステージで見せた変幻自在の継投と選手起用は、日本中の野球ファンを熱狂させました。
5年間の通算成績は336勝337敗19引き分け(勝率.499)。数字上はほぼ五分ですが、長年借金を抱え続けていたチームを5シーズン中3度もAクラス(2016年3位、2017年3位、2019年2位)へ導いた功績は、球団史における特筆すべき転換点として記録されています。
厳しい敗戦の後でも記者会見で発し続けた「Tomorrow is another day(明日は明日の風が吹く)」という名言は、失敗を引きずりがちだった若い選手たちの心理的プレッシャーを解き放ち、前を向かせる魔法の言葉としてチームに浸透していきました。