ノルアドレナリンとアドレナリンの違いは?怒りと恐怖を分ける3つの決定的理由

ノルアドレナリンとアドレナリンの違いは?怒りと恐怖を分ける3つの決定的理由

ノルアドレナリンとアドレナリンの違いは?怒りと恐怖を分ける3つの決定的理由について見逃せない 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。

人間が生命の危機や強い精神的ストレスに晒されたとき、自律神経系が瞬時に励起する生体防御プログラムを「闘争か逃走か反応(Fight or Flight response)」と呼びます。この原始的なサバイバルシステムを精密に分業しているのが、ノルアドレナリンとアドレナリンです。

脳がストレス刺激や理不尽な攻撃を感知すると、まず大脳辺縁系の扁桃体が興奮し、脳幹の青斑核からノルアドレナリンが噴出します。このとき湧き上がるのが「怒り」や「敵愾心」です。ノルアドレナリンは痛覚を麻痺させ、意識を対象物に一点集中させ、思考を戦闘モードへと切り替えます。血管をキュッと引き締めて出血リスクを抑えつつ、血圧を上げて脳への血流を維持し、相手を打ち負かすための態勢を整えます。

対して、敵が圧倒的に強大で対峙不能であると判断された場合、あるいは突発的な衝撃に直面したときには、視床下部から副腎へと指令が下り、アドレナリンが血流に乗って全身を駆け巡ります。このときに生じる感情が「恐怖」や「戦慄」です。アドレナリンは心拍数を爆発的に跳ね上げ、呼吸を深めるために気管支を広げ、肝臓に蓄えられたグリコーゲンを一気にブドウ糖へ分解して筋肉に送り込みます。いつでも全力疾走で逃げ出せるよう、全身の出力を最大化するのです。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。