コンビの顔であったはんにゃ金田哲のキャリアは、ここ数年で最も劇的な跳躍を見せました。その決定打となったのが、NHK大河ドラマ『光る君へ』への出演です。金田が演じた藤原斉信(ふじわらのただのぶ)は、貴族社会の中で巧みに処世術を使い分けながら出世を狙う重要人物であり、その佇まい、所作、そして感情の機微を表現する自然な台詞回しは、目の肥えた大河ファンやドラマ評論家からも絶賛を浴びました。
剣道四段という武道で培った体幹と凛とした姿勢は、映画『燃えよ剣』でも発揮されていましたが、大河ドラマでの成功によって「元人気芸人」という色眼鏡は完全に払拭され、現在では映像業界からオファーが絶えない実力派バイプレイヤーとしての地位を確立しています。
また、セルフプロデュースの場として立ち上げた金田哲YouTubeチャンネル「はんにゃ金田SHOW」も快進撃を続けています。かつてのブレイク時の内幕を赤裸々に語る対談動画や、飾らない素顔を見せるコンテンツは高い再生数を維持。テレビの枠組みにとらわれず、直接ファンと繋がるメディアを持ったことが、精神的な余裕と表現の深みをもたらしました。