ネット上の簡易解説動画やまとめ記事では「誰でも糸を引っ張るだけで消える」と強調されがちですが、実際には見落とされやすい盲点がいくつか存在します。
誤解1:どんな布地でも同じ縫い方で綺麗に隠れる?
薄手のシルクや目の粗いリネン、極端に伸縮するニット生地では、コの字縫いの難易度が上がります。薄地では針穴が目立ちやすく、目の粗い生地では糸を引いた瞬間に織り糸が引っ張られて布端がほつれる危険があります。ほつれやすい生地を補修する場合は、折り代の内側に接着芯を貼って補強するか、折り目のやや深めの位置をすくう工夫が必要です。
誤解2:布の端ギリギリを縫えば目立たない?
「折り山のキワ」をすくうのが基本ですが、キワの織り糸1本だけをすくってしまうと、糸を引いた瞬間に布が破れて糸が抜けてしまいます。布地の厚みに応じて、折り山の稜線から0.5mm〜1mmほど内側のしっかりした層をすくうのが、強度と美しさを両立させるプロのセオリーです。