桐谷氏の原点は、長年身を置いた日本将棋連盟に所属するプロ棋士としてのキャリアにある。現役時代は圧倒的な記憶力と分析力を武器に活躍し、「コンピューター桐谷」の異名をとったほどだ。将棋に捧げた青春期は、結果として恋愛や結婚の機会を遠ざける一因にもなった。
引退後、本格的に足を踏み入れたのが株式投資業界だった。バブル崩壊やリーマンショックといった激動の市場リスクを経験するなかで、彼が行き着いたのが配当だけでなく株主優待をフル活用する独自の分散投資法だった。盤上の勝負師から投資のプロフェッショナルへ。その転換劇は、彼の人生を大きく変えることになる。