新卒でテレビ朝日に入社以来、数々の現場を踏んできた彼女のキャリアにおいて、一つの大きな節目となったのが夜のニュース報道番組『報道ステーション』での活躍だ。緊張感が支配するスタジオで、膨大な情報を瞬時に整理し、視聴者の目線に立って言葉を紡ぐ姿勢は高い評価を得ていた。過酷な現場取材においても、対象者に深く寄り添う温かさと客観性を両立させるバランス感覚が光っていた。
しかし、急速にデジタルシフトが進む現在の放送業界においては、従来の番組制作スタイルだけでは拾いきれない市井の声やテーマが存在するのも事実だ。局のアナウンサーという守られたポジションから離れ、自ら企画を立ち上げ取材対象へアプローチするスタイルの模索。それこそが、彼女が独立を決意した根底にある動機であった。