チコちゃんの声を担当しているのは、吉本興業所属のお笑いタレントであり、映画監督や料理研究家としても知られる木村祐一です。オープニングやエンディングのクレジットには声の出演として明記されておらず、番組初期は「一体誰が喋っているのか」と視聴者の間で大きな議論を巻き起こしました。
キャスティングの背景には、番組演出を手がける制作陣の緻密な計算がありました。チコちゃんは単なる可愛いマスコットではなく、大人のゲストに対して容赦なく毒舌を浴びせ、日常の盲点を鋭く突くキャラクターです。プロデューサー陣は企画立ち上げの段階で、「子どもの無邪気さを盾にしながら、昭和の頑固親父のような理不尽なキレ味と、卓越したアドリブ力を持つ人物」を求めました。
日常の些細な出来事に鋭いツッコミを入れ、独自の視点と言語感覚で笑いに昇華させる「怒りの達人」として白羽の矢が立ったのが木村祐一でした。現場関係者の証言によると、木村の圧倒的な話術と瞬発力こそが、CGキャラクターに生々しい魂を吹き込む決定打になったとされています。
MCを務めるナインティナインの岡村隆史とは旧知の仲であり、二人の阿吽の呼吸による掛け合いは台本に依存しないフリートークの緊張感を生み出しています。岡村がタジタジになるリアクションも含め、吉本興業の先輩・後輩ならではの信頼関係が番組の推進力となっています。