生駒山は古くから神仏が宿る霊山として崇められ、山伏たちが峰々を駆ける修験の地として栄えてきました。その山中深く、標高約500メートル付近に位置していたのが神感寺です。
寺に伝わる由緒伝説によれば、開基は飛鳥時代から奈良時代にかけて活躍した修験道の開祖・役行者(役小角)とされています。役行者が生駒山で厳しい山岳修行を重ねていた際、神仏の霊感を授かったことから「神感寺」と名付けられたと伝えられています。
平安時代から鎌倉時代にかけては、生駒山系を代表する山岳寺院として隆盛を極めました。本尊には千手観音などが祀られ、山中には何十もの僧坊が立ち並び、多くの修験者や僧侶が修行に励んでいたと記録されています。大和と河内を結ぶ交通の要衝に近い山懐で、神仏習合の信仰を育む聖地として確固たる地位を築いていました。