この小さな輝きが辿ってきた足跡を振り返ると、日本のモバイルカルチャーにたどり着く。1990年代末、NTTドコモの栗田穣崇氏ら開発チームによって誕生した176種類のドット絵が、世界のデジタルコミュニケーション業界に革命をもたらす原点となった。
当初は日本独自の「iモード」文化だった絵文字だが、その利便性と表現力に着目した文字コード規格化団体・ユニコードコンソーシアム(Unicode Consortium)が、2010年に「U+2728」として「Sparkles(キラキラ)」を含む絵文字を国際標準規格に組み込んだ。
この標準化を受け、アップル(Apple)がiPhoneのiOSに絵文字キーボードを標準搭載し、追ってGoogleがAndroid OSで全面採用したことで、「Emoji」は一気にグローバル共通言語へと昇華した。日本生まれの文化が、国境や言語の壁を越えて世界中の人々の指先で躍動するようになった歴史の証と言える。