かつては「出世できない=能力不足」と見なされる風潮もありましたが、価値観の多様化が進んだ今、自ら進んで昇進を拒絶する「あえて平社員」を選ぶ人々が増加しています。
SNSやビジネス掲示板などのネット上の声を集約すると、出世を避ける理由として以下のような生々しい本音が浮き彫りになります。
「管理職になった先輩を見ていると、責任ばかり重くなって残業代が出ず、時給換算すると平社員時代より下がっている」
「部下のメンタルケアや上層部との板挟みで消耗したくない。定時で帰って趣味や家族の時間を最優先したい」
「本業は平社員として省エネでこなし、浮いた体力と時間で副業や自己投資に注力する方が稼げるし合理的」
こうした声の背景にあるのは、「コストパフォーマンス(コスパ)」ならびに「タイムパフォーマンス(タイパ)」を重視する労働観です。役職に就くことで増える月数万円の手当に対して、背負わされるストレスや長時間拘束が割に合わないと判断する層が確実に増えています。
会社に人生のすべてを捧げるのではなく、生活を豊かにするための「手段」として仕事を捉える割り切りが、あえて平社員に留まる選択肢を後押ししています。