結論から言えば、金属缶に入った液体ミルクをそのまま電子レンジに入れる行為は火花が散るため厳禁だ。では、耐熱容器に移し替えてのレンジ加熱なら問題ないのかといえば、決してそうとは言い切れない。
多くの小児科医が警鐘を鳴らす最大の理由は「マイクロ波による加熱ムラ」にある。電子レンジは液体の一部だけを局所的に沸騰寸前まで熱してしまう特性がある。表面や容器のフチはほんのり温かい程度に見えても、中心部や奥に熱湯並みの「ホットスポット」が形成されやすいのだ。そのまま授乳すれば、赤ちゃんのデリケートな口内や食道を火傷させてしまう事故につながる。
さらに、高温加熱によって乳成分が変性し、ビタミン類などの熱に弱く大切な栄養素が失われてしまうリスクも無視できない。急いでいる時ほどレンジに頼りたくなるが、安全面と栄養面の両方から見て避けるべき方法と言える。