ネット上には「バッテリー寿命を延ばすためにスマートフォンやPCは毎日電源を切るべきだ」という言説が散見されますが、これはリチウムイオン電池と近年のOS構造を考慮すると明確な誤解です。
現代のスマートフォンやノートPCは、起動プロセスにおいてストレージ読み出しやハードウェアチェックを行うため、起動直後の1〜2分間に最も高い負荷と電力を消費します。毎日完全にシャットダウンと起動を繰り返す行為は、待機電力を節約するどころか、かえってバッテリーの消耗を早める結果につながります。
一方で、「一度も電源を切らずに数か月放置する」という運用も推奨されません。OSの一時キャッシュやバックグラウンドプロセスの肥大化がメモリリークを引き起こし、アプリのクラッシュや動作もたつきの原因となります。ITサポート現場が推奨する最適解は「週に1回程度の再起動」です。不要なプロセスがリフレッシュされ、端末本来のレスポンスが維持されます。
【プロの結論】電源を毎日切るべき人・スリープ運用で良い人の判断基準
利用スタイルに応じて、適切な電源管理を選択することが重要です。
- 毎日電源を切るべきケース:
- 使用頻度が低く、数日〜数週間にわたって端末に触れないサブ機やゲーム機
- 持ち運び中に鞄の中で誤作動や加熱を起こす恐れがあるノートPC
- セキュリティ上、メモリ(RAM)内の機密データを確実に消去したい業務端末
- スリープ運用(週1再起動)で十分なケース:
- アラームや緊急通知、家族からの連絡を常時受け取るメインスマートフォン
- 作業途中のブラウザタブや執筆データをそのまま翌日に持ち越したいデスクトップPC
- 毎日のように短時間起動を繰り返す家庭用ゲーム機(Nintendo Switchなど)