司法の現場でも、従来の法律が前提としていた概念が揺らぎ始めている。基幹となるコンテンツをAIが学習し、全自動で改変・更新を繰り返した結果、元の表現が1パーセントも残っていないデジタルアセットが誕生した。
裁判所の判断は割れている。著作権法はこれまで「完全な無断複製」か「独立した新規創造」かという二項対立で事象を裁いてきた。だが、グラデーション状にパーツが置き換わっていく連続的な変化プロセスを、現行の法体系は解釈しきれていない。知的財産権の侵害を訴える原告と、完全な新作であると主張する開発事業者。権利の所在は混迷を深める。